ビカクシダは、独特な葉の形と美しい緑色が特徴的な観葉植物で、多くのインテリアに取り入れられています。
最近ではおしゃれなインテリア系の動画内でもよく目にするようになり、「あの植物なんだろう?」と興味を持ちビカクシダにたどり着くなんて人も多いんじゃないでしょうか。
ビカクシダは初心者でも比較的育てやすいで、特徴と育て方のコツさえ知っておけば美しい株姿に育てあげることができますよ。
ビカクシダを初めて育てる方に向けて、水やりや日当たり、肥料などの基本的な育て方を詳しく解説します。
ビカクシダはどんな植物?
ビカクシダ(Platycerium)は、シダ植物の一種で、原産地は熱帯や亜熱帯の森林地帯です。
自然界では樹木に着生して育つことが多く、高温多湿の環境を好みます。
葉には丸い「貯水葉」と長く伸びる「胞子葉」の2種類があります。
貯水葉は水をためたり、落ち葉を集めて肥料にしたり、株全体の保護の役目もしています。、
胞子葉は光合成や、胞子を作ってばら撒くための葉です。
インテリアとして人気が高い理由は、このユニークな葉の形状と空間に動きを与えるレイアウトのしやすさにあります。
ビカクシダの水やりのポイント
ビカクシダは水苔がついた状態で板付けされているか、ポットの用土で育てられたものが販売されていることが多いです。
水やりは他の観葉植物同様に、「土が乾いたらたっぷり」で大丈夫です。
水苔の場合は表面は乾いているけど、中身が乾いていない場合があり判断が難しいときがあります。
そんな時は水苔の部分を指でぐいっと押してみると水分の確認ができますよ。
中にしっとりさを感じるときがありますが、この時はまだ乾いていないので水は次の日で大丈夫です。
湿度を好む植物ですが、水のやりすぎには注意が必要です。
土壌が常に湿った状態では根腐れを引き起こす恐れがあるため、適切な水やりの頻度を守ることが大切です。
一般的には、夏場は週に2〜3回、冬場は週に1回程度が目安です。
ビカクシダは霧吹きを使った葉水も好みます。
特に乾燥しがちな冬季や暖房の効いた室内では、毎日軽く霧吹きをして湿度を保つとよいでしょう。
日当たりと置き場所
ビカクシダは明るい場所を好みますが、直射日光が当たると葉焼けを起こすことがあります。
理想的な場所は、窓辺の明るい日陰や、カーテン越しの柔らかい光が当たる場所です。
直射日光を避けつつ、十分な光を確保することが大切です。
また、自然界では樹木に着生して育つため、風通しの良い場所を選ぶとより健康に育ちます。
空気の循環が悪いとカビや病害虫の原因になるため、風通しの良い窓際や、ハンギングプランツとして吊るすこともおすすめです。
肥料の与え方
ビカクシダはそれほど多くの肥料を必要としませんが、成長期である春から夏にかけて、月に1〜2回の頻度で液体肥料を規定倍率に薄めて与えれば十分です。
大きくしたい場合は規定の2倍薄めに希釈して、こまめに与える方法などもあります。
大きくなりすぎても困るという場合は特にやらなくても大丈夫です。
また、葉が黄ばんでくる場合や成長が鈍くなる場合は、肥料の量が不足している可能性があるため、少しだけ頻度を増やすか、肥料の濃度を見直してみましょう。
ただし、肥料の与えすぎは逆効果となるため注意が必要です。
温度と湿度の管理
ビカクシダは高温多湿を好む植物です。最適な温度は15〜28℃の間くらいで、寒さには弱いため冬場は室温を10℃以上にできれば保ちたいです。
品種によっては0℃でも耐えるものがありますが、熱帯の植物なので温かくて高い湿度がある環境を好みます。
空気が乾燥しがちな季節や室内では、加湿器を使って湿度を保つか、定期的に霧吹きで葉水を与えると良いでしょう。
特にエアコンや暖房器具の風が直接当たる場所は乾燥しやすいため、避けるようにします。
病害虫対策
ビカクシダは基本的に丈夫な植物ですが、過湿や風通しの悪い環境では病害虫が発生することがあります
特に注意すべきなのは、コナカイガラムシや、アザミウマ、ハダニなどの害虫です。これらの害虫は葉に付着して栄養を吸い取り、植物を弱らせてしまいます。
予防としては、風通しの良い場所に置くことや、定期的に葉水を行うことが効果的です。
万が一害虫が発生した場合は、早期に駆除するために専バケツに株ごと浸けちゃうか、手で取り除くようにしましょう。
ビカクシダのレイアウト方法
ビカクシダはそのユニークな形状を生かして、板付けして壁に掛けたり、吊るしたりすることで、おしゃれなインテリアになります。
板付けやコルク板に取り付けると、自然な雰囲気が強調され、室内にリゾート感やナチュラルなムードを演出します。
ビカクシダは、適切なケアと環境を整えることで、長く楽しめる観葉植物です。
初心者でも基本的なポイントを押さえることで、美しい姿を保ちながら健康に育てることができるでしょう。