水草水槽を始めた時、とにかく気に入った水草をふんだんに使った水景を作りたい!と思っていました。
でも実際気に入った水草をたくさん入れて育ててみると、日に日に伸びていき気づいたら水槽内が水草でぼーぼーになっているなんてことがありました。
色んな水草水槽を作ってみて思ったのは「あんまり手入れがいらない、放置でも水景を長期維持できる水草水槽が楽で嬉しいし」ってことでした。
そこで辿り着いたので、陰性水草のレイアウト。
陰性水草を使うメリット
「陰性水草」は多くの種類でゆっくり成長します。頻繁なメンテナンスが必要ないですし、管理がしやすいのが特徴です。
強い光やCO2添加が不要な種類が多く、初心者でも比較的簡単に育成できます。
強い光を当てなければコケも生えにくく日々のメンテが楽になります。
また石や流木に活着させたり、前景草として使用したりと、ぽんと置いておくだけでもレイアウトに活用できて自然な雰囲気を出すのに役立ちます。
水中のアンモニアや硝酸塩などを吸収し、水質を浄化する効果もあり、生体を入れる場合にはシェルター(隠れ場所)にもなります。
トリミングとか、水草の成長をイメージしながら水景を作っていくのって結構難しいので、水草水槽初心者さんほど使って欲しい「陰性水草」のおすすめ品種を今日は紹介します。
ミクロソリウム
陰性水草の中でも得におすすめなのがミクロソリウムです。
鮮やかな緑の大きな葉はインパクトがあり流木の間に挟んで活着させたり、すでに石に活着しているものをぽんと入れておくだけで一気におしゃれな水草水槽の雰囲気を出してくれます。
非常に使いやすく、手に入りやすいのも嬉しいですね。
水質浄化効果も高く、大きなミクロソリウムの束を入れておくだけで水質が改善して、クリアな水つくりにも役立ちます。
丈夫で寿命も長く、育てやすさも「◎」。
ランナーを出しながらちょっとずつ増えていきます。
葉先が3つに分かれるものや、スパイラルしているもの、細い葉、太い葉など種類が多くレイアウトの幅をもたせやすいのも嬉しいです。
アヌビアスナナ
アヌビアスナナは、アフリカが原産のサトイモ科の水草です。
人気の高い水草の一つで、その丈夫さと多様な使い道から、初心者から上級者まで幅広いアクアリストに愛されています。
低光量、CO2なしでもでも育つため、初心者さんでも枯らしにくい陰性水草です。
基本的に何かに活着した形か、培養組織で育てられた状態で販売されています。
前景草としても使いやすく、短期間で大きくならないため手入れもめんどくさくありません。
葉が硬いため、熱帯魚の食害を受けにくいですが、藻類が付着しやすいのでエビなどコケ取り生体をいっしょに入れておくのをおすすめします。
どんな丸型の葉がかわいく、どんなレイアウトにも合ってくれる万能さがあり、水草初心者の方にもおすすめです。
ボルビティス
深緑色で羽状に裂けた細長い葉を持ち、葉の長さは15~40cm程度に成長します。
葉が繊細で、流木や岩に美しく絡みつく姿が特徴的です。
成長速度はゆっくりですが、子株が結構でてくれます。
根を低床に埋めるのではなく、流木や岩に固定して育てるのが一般的です。植物用の接着剤やナイロン糸を使って、流木や岩にしっかりと固定すると活着し、自然の水景に近い雰囲気を作り出すことができます。
半年に一度くらいは大きくなりすぎた古い葉や、コケがついてしまった葉を落とすなど定期的なトリミングが必要です。
葉に黒ひげ苔がつくと、どんどん他の葉へと広がっていくので早めに切り落としてあげるといいでしょう。
ブセファランドラ
ブセファランドラはアクアリストからも非常に人気の高い陰性水草です。
楕円形の丸みを帯びた葉には光沢があり、品種によっては深い緑、鮮やかな緑、そして紫に輝くものがあったり「ブセファランドラ専門のファン」がいるほど、人を沼らせる水草です。
葉には微細な白い斑点やメタリックな輝きが見られることがあり、水中でとても美しく映えます。
他の植物やレイアウト素材で部分的に光を遮ることで、ブセファランドラの葉の輝きを引き立て、自然な陰影を作り出します。
ブセファランドラは、その濃い緑色や赤みがかった葉色が特徴的です。
明るい緑色の水草や、細葉の水草と組み合わせると、ブセファランドラの色や形が際立ちます。
また、赤系の品種をアクセントとして配置することも可能です。
陰性水草のデメリット
陰性水草はアヌビアスナナやミクロソリウムなど定番の品種は結構ホームセンターでも見かけますが、特定の人気品種以外はあまり出回っていません。
水草を売ってるアクアリウムショップに行くのは少しハードルの高いという方はネットでの購入をおすすめします。
ただそれでも安定供給されていない品種もあるため、欲しいものが手に入らない、品種によっては値段が結構高いといったデメリットもあります。
そういった場合は定番品種を中心に揃えて、こまめにネットショップをチェックしながら欲しいものが入荷したらその都度足していくのもいいでしょう。
成長が遅いので、レイアウトの完成を焦る必要もないので、ゆっくりと水景を作っていくのも楽しいと思います。